考動!
~未来は僕らの手の中~

0.はじめに
一般社団法人高萩青年会議所第53代理事長として、1969年より連綿と続く地域に根ざした運動により培われた、信用と信頼を承継させていただくことに感謝申し上げます。
危機の時代にこそ使命感を持って心地の良い場所から飛び出し、危機を機会に変える青年の力が求められていることを自覚し、リーダーとして率先して修練を積み、品格ある言葉と奉仕の精神に基づいた行動を心がけ、謙虚さを忘れることなく友情を育み、明るい豊かな社会の実現に向け精進してまいります。

1.「心理的安全性」が担保された熱い組織づくりの実践
地域とともに、その歩を進めてきた高萩青年会議所ですが、バランスを欠いた年齢構成や男女比率から、会としての持続可能性は低下しています。青年会議所として拠り所とする価値観を踏み外すことなく、時代とともに変えるべき所は変えていく組織改革と、クオリティを意識した会員拡大は急務です。
少ない人数で大きな成果をあげていくには、組織において一人ひとりのアントレプレナーシップを醸成する環境づくりが重要です。自らが持っている潜在能力を発揮しやすくするために、①守秘義務、②ポジティブ原則、③固定観念を捨てる、という3点の実施を徹底することで、行動することにおける心理的安全性を担保し、これまで以上に闊達なアイデアが飛び交う場をつくることに務めてまいります。
自分が社会でどんな役割を果たしていきたいのかという夢を語り合い、各々が知恵を絞り出し地域課題の解決に向けて世の中にインパクトを与える事業を創り、理念を伝播することで使命感を持った未来のメンバーを呼び込む。そうした良い循環を構築し、強くしなやかに成長していく、関係するみんなが幸せになれる組織をつくる。それが私の願いです。

2.「実現したい世界観」からはじめるJCイズムの醸成
青年会議所は「自らの信念を呼び覚まし、社会を繋げ、平等にチャンスを拡げ、正義を確立し、文化的な多様性を受け入れ、持続的なインパクトを生む」という信条のもと「より良い変化をもたらす力を青年に与えるために、発展・成長の機会を提供すること」を使命として運動しています。
意識変革団体としてJC運動を拡大していくためには、各々の何故やるのかという「前向きな動機=実現したい世界観」を理解することが大切です。動機がはっきりすれば、その動機を満たすために何が必要でどうすればいいのかを考えてJCの機会に接することができるようになります。そして、より多くの能力・人脈・実績を獲得し「変わる」ことを体験することで、青年会議所の理念の魅力と可能性への共感は広がっていくのです。
青年会議所は「あなたがより良く変わる場」です。様々な背景のもとに、それぞれの目的がある以上、時にはぶつかり、理不尽を感じることもあるでしょう。しかし、自分の実現したい世界観が明確であれば、自身で目標を見出し、問題を克服し、独自性を発揮して、成長することができるのです。「考え・行動を変える」運動をつくる力を身につけ、組織・社会・人生をより良くする、真のJAYCEEを目指してまいりましょう。

3.高萩再興「利己と利他の調和」
JC運動の主体は常に地域です。全国のメンバーが、自らが暮らすそれぞれの地域から、国を考え、世界を見つめています。現在日本はGDPで中国に抜かれ世界3位の地位にありますが、今後はインドが躍進し追い抜かれることが予測されています。少子高齢化・人口減少が進むなかで、量から質へと優雅に縮小した、クオリティ国家を目指すためには、国を構成する地域が自立し、自ら積極的に輝こうとする主体性が不可欠です。
私たちは、地域に生きる青年経済人の責任として、能動的な当事者として「まちづくり」に向き合い、地域の成長戦略に寄与しなければなりません。高萩で生活する私たちが、手の届く範囲で提供できる質的に高い価値は何かを考え、地方の強みとしてアピールすることで、イノベーションを巻き起こし、地域経済発展の兆しを醸し出していくのです。
地域の未来、ひいては日本の未来は、次代を担う青少年の育成にかかっています。設立当初より続く青少年育成事業では、答えのない時代へと変化した現在において、学びは人から教わるものではなく、自らが多様なアプローチによって知識や方法論、物の見方を獲得するものであるという考え方へのシフトチェンジを推進し、学び方のアップデートを実践してまいります。
人には誰かの役に立ちたいという貢献欲求があります。何かに貢献している自分を確認することで、貢献欲求は充足され、幸せを感じるのです。つまり、人のために何かをすること自体が、自分の幸せであり喜びなのです。そして、これからの時代は、良い社会があるところに人もお金も集まります。時間もお金もかかる「まちづくり」ですが「利他=利己」という意識を持って、地域の持続可能性の向上に務めてまいりましょう。

4.終わりに
未来について私たちがわかっていること。それは、未来を知り得ることはできない、そして、現時点で予測しても、やってくる未来は違ったものであるということです。しかし、予測できない未来に備え、志を持って今を生きることで、未来を創ることはできます。明日何をするのかを決めるのではなく、明日のために今何をするのかで、それまであった未来が、自分の望む未来に変わっていくのです。
過去を変えることはできませんが、今という一点だけは、確実に私たちの手の中にあります。砂のようにサラサラと手の中を通り抜けていく、今という一瞬を、自らの意志でつかみ取りましょう。